2007.2 review
■ HEAVEN'S GATE/LIVIN' IN HYSTERIA
ヘブンズゲイトの2nd。彼らの作品は、昔ライブ盤を一枚聴いたきりである。B級感は否めないごくごくありふれたメタルバンドという印象であった。本作は、彼らの作品の中で最も評判のよい作品である。特に1曲目のタイトル曲とラストのGATE OF HEAVENは名曲とのコメントを目にした。実際に聴いてみての印象は、・・・確かに彼らの曲としては結構いい線いっているが、私的には決して名曲といえる代物ではなかった。全般に流れる雰囲気は、古きよきヘビメタである。ドイツのバンドでありながら、どちらかというとLAメタルやブリティッシュメタル的な感じを受ける。懐かしいとしかいいようがない。1、10曲目以外の曲もそこそこである。ボーカルは、昔懐かしい歌い方である。うまい方だと思う。ドイツのバンドは、ハローイン的なジャーマンメタルとスコーピオンズ的なメローディアスなバンドと後はスピードメタル的なバンドといろいろ存在するが、この作品は、そのどれにもはまらないような気がする。ハローウイン+ブリティシュ+LAメタルかな。これにFW的なメロがブレンドされると最高なんだけど。まあ、この後、このバンドは・・・・。90点
■ EDGUY/SUPERHEROS
2005、Rocket Ride (2006)に先駆けて出されたミニアルバムである。アルバムとのかぶりはタイトル曲だけである。いやあ、このタイトル曲が私にジャストFITしてしまった。スーパーヒーローズは、名曲に呼ぶにふさわしい。EDGUYの最も評判のよい前記のアルバム(HELLFIRE・・・)のどの曲よりよい。さらに、他の曲も素晴らしいナンバーだ。これは、B面的なナンバーなんだろうか。ラストにSUPERHEROSのピアノバージョンが入っているが、これまた私のつぼであった。ジャケットはいただけない。アイアンメイデンのキッズ版って感じだ。中身が素晴らしいだけにもっと素敵なデザインが・・・と思ってしまう。今年、LAST AUTUM'S DREAMについで、一番よく聴いている作品だ。95点
■ CHICAGO/XXX
シカゴの何作目になるのだろうか。30という番号がついているが、実際は21作目以来のお久し振り15年ぶりの作品のようである。2. King of
Might Have Been はまあこれぞシカゴという曲である。あの名曲素直になれなくての延長線上にある。続くCAROLINEも如何にもシカゴというナンバー。まあ、よくぞ復活してくれましたと嬉しくなる。その後も、4,5,6曲目は素晴らしいシカゴナンバー、8曲目もいい。でも後半ちょっとブラス系の昔のシカゴっぽいナンバーが集まっているのでそこは私的には好きではない。まあでもこれだけの曲群は、流石としか言いようがない。93点
■ WHITE SISTER/ST
WHITE SISTERは、何と言ってグレッグジェフリアのプロデュースというのが大きい。その名前が無ければ聴いてみようと言うことにならなかった。1984年の作品であるからLAメタルが隆盛を迎えようとしていた頃である。この頃にはジェフリア、アイコン、キール、ラフカット、ホワイトライオン、ブラックンブルーなど素晴らしいメロハバンドが登場している。残念なことに全てある意味B級なのだ。A級というか売れたモトロークルー、ツイステッドシスター、ラットとはちょっと違う。私的には、A級のそれらの売れたバンドの音楽は嫌いなのだ。今一ブレイクし切れなかったB級バンドの音楽の方がすきなんだな。理由は簡単。キーボードが入っていてポップでメローディアスなのだ。で、本バンドは知ってはいたが手を出していなかった。ジェフリアは、ハウスオブローズというバンドの方もやっていたが、これが今一(最新作はよかったけど)だったことも手伝ってたいしたことはないだろうと思っていたからだ。実際に聴いてみて、可もなく不可もなくという印象である。B級のメロディックメタルであり、メローディアスで聞きやすいことは確かだ。ただ、何回聴いてもインパクトに欠く。それぞれにいい感じなんだけど、アイコン的であったり、ジェフリアぽかったり・・・ぽいという形容がど曲にも当てはまる。つまりは、全部好きな感じなんだけど、個性はないな。メロハが好きな人なら満足はいくだろうけど、必聴盤というほどの代物ではないと思う。
93点